別事業に資金を集中させたい!民泊をM&Aで売却して資金化するポイント

「民泊で利益は出ているけれど、本業や別の新規事業に資金と時間を集中させたい」
「今の民泊事業をなるべく高く売却して、次のビジネスの軍資金を作りたい」
複数の事業を展開している経営者や投資家の方から、このような「民泊からの前向きな撤退」に関するご相談をいただくことが増えています。
民泊はインバウンド需要の増加により収益性が高い一方で、ゲスト対応や清掃手配など、どうしても細かな運営の手間がかかるビジネスでもあります。
この記事では、民泊専門のM&A仲介コンサルタントとして、別の事業に注力するために「民泊事業をより高く、スムーズに売却・資金化するためのポイント」を解説します。
民泊M&Aによる売却益(譲渡価格)の相場
事業を売却して資金化する際、最も気になるのが「いくらで売れるのか?」という点でしょう。
民泊事業(新法民泊、特区民泊、簡易宿所など)のM&Aにおける売却価格の相場は、一般的に「年間利益(EBITDA)の2.0〜3.5倍」となるケースが多いです。
例えば、家賃や清掃費、代行手数料などの経費を差し引いた実質的な年間利益が300万円出ている物件であれば、およそ600万円〜1,050万円での売却が視野に入ります。
もし複数物件を運営しており、年間利益が1,000万円を超えている場合は、数千万円という大きな事業譲渡益を得て撤退することも十分に可能です。
民泊事業を高く売却するための3つの条件
少しでも良い条件で民泊を売却し、次の事業への資金を最大化するためには、以下の3つの条件を意識することが重要です。
1. 「利益」と「稼働率」の実績データがあること
買主が最も重視するのは「この物件を買って本当に儲かるのか」という実績データです。
過去1年〜2年分の売上、稼働率、ADR(平均客室単価)、そして毎月の経費が正確に把握できる収益表(PL)が整っている案件は、買主からの信頼度が高まり、高値で売却しやすくなります。
2. 運営の「外注化」が仕組み化されていること
「自分自身で頻繁に物件に出向いて清掃している」「深夜のゲスト対応を自力でこなしている」といった属人的な運営体制は、M&Aにおいてはマイナス評価になりがちです。
一方で、優秀な清掃業者と契約しており引き継げる、メッセージ対応やトラブル時の駆けつけを運営代行会社に丸投げできているなど、「買主が手間をかけずに(手離れ良く)運営できる仕組み」が出来上がっている物件は、非常に高く評価されます。
3. 立地と将来性(インバウンド需要)
当然ながら立地も大きく影響します。特に東京、大阪、京都、福岡、札幌などの主要なインバウンド人気エリアや、駅から徒歩圏内といった好立地の物件は、買い手がつきやすく強気の価格設定が可能です。
売却(資金化)のベストタイミングとは?
別事業へ資金を移すための「撤退時期」を考えている場合、売却のタイミングも重要です。
まず、「しっかりと利益が出ているタイミング」で売るのがM&Aの鉄則です。
また、買主は「買った直後から収益を得られるか」を気にするため、閑散期の直前よりも、繁忙期に入る数ヶ月前〜繁忙期中に市場に出す方が、スムーズな売却に繋がりやすい傾向があります。
なお、M&A仲介会社に依頼してから買い手が見つかり、実際に事業を引き渡して代金(売却益)を受け取るまでには、平均して2ヶ月〜4ヶ月程度の期間がかかります。
「来月には別の事業の契約があって資金が必要だ!」と慌ててしまっては足元を見られてしまうため、資金が必要な時期から逆算して、スケジュールに余裕を持って動くことが大切です。
まとめ
別事業へ資金と時間を集中させるために、民泊事業を売却・撤退する戦略について解説しました。
- 相場:売却価格は「年間利益の2.0〜3.5倍」が目安。
- 高く売る条件:正確な収益データ、手離れの良い外注体制の仕組み化、好立地。
- タイミング:利益が出ている時、かつ繁忙期前を狙い、2〜4ヶ月の余裕を持って動く。
民泊事業は、利益が出ているうちに賢く事業譲渡(M&A)を行うことで、単なる「撤退」ではなく、次のビジネスへの大きな「投資資金の獲得」に変えることができます。
「今の民泊がいくらで売れそうか知りたい」という方は、まずは無料の価値算定(査定)を受けてみることをお勧めします。
民泊投資や民泊運営を検討している方は、
新規開業だけでなく、民泊M&Aも一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
民泊専門M&A仲介 Tabiji Partnersに相談する
本記事の監修
株式会社Tabiji Partners代表取締役
濱口優太郎
東京都の旅館業民泊・住宅宿泊事業を中心に、東京都の各種民泊事業譲渡プロジェクトのメインアドバイザーとして、民泊・旅館業M&Aを成約に導く。個人での仲介実績は30件超