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東京23区の民泊売却・事業譲渡|区ごとの規制と相場、売却・購入の注意点

東京23区の民泊売却・事業譲渡|区ごとの規制と相場、売却・購入の注意点

東京23区は、日本で最も民泊・宿泊需要が大きいエリアです。一方で、住宅宿泊事業(民泊新法)については区ごとに独自の条例があり、同じ東京でも「どの区のどの地域か」によって営業できる日数や、売却・購入のしやすさが大きく変わります。

この記事では、東京23区で民泊の売却(事業譲渡)をご検討の売り手様と、購入をご検討の買い手様に向けて、区ごとの規制の違い、売却価格の考え方、確認事項を整理します。区ごとの個別記事がある区は、記事の後半からご覧いただけます。

この記事の更新情報(2026年11月4日):品川区・目黒区・港区・世田谷区・中野区・杉並区・豊島区・北区・荒川区・足立区・江戸川区の情報をこの記事にまとめ、2026年に施行・検討されている条例の改正を反映しました。

東京23区の民泊の特徴

東京23区には、新宿・渋谷・浅草・銀座などの観光地と、ビジネス・イベント需要が集まり、年間を通じて宿泊需要があります。住宅宿泊事業の届出や旅館業の許可は、各区の保健所が窓口です。そのため、手続きや指導の運用も区ごとに異なります。

営業形態東京23区での主な特徴
旅館業(簡易宿所など)営業日数の上限がなく、売却時も高く評価されやすい形態です。ただし用途地域の制限や、建築基準法・消防法の基準を満たす必要があります
住宅宿泊事業(民泊新法)年間180日が上限です。さらに多くの区で、住居専用地域などの平日の営業を制限する条例があります
国家戦略特区民泊東京23区では大田区が特区民泊の制度を設けています

東京23区の民泊の売却価格の目安

民泊の事業の価格は、年間の利益(EBITDA)に対する倍率(マルチプル)で考えるのが一般的です。当社が公開している成約事例(2024年5月〜2026年7月の115件、東京以外を含む)では、次のような傾向がありました。

許可・届出の種類倍率の中央値主な範囲
旅館業約3.0倍約1.5〜10.5倍
住宅宿泊事業約2.5倍約1.0〜4.0倍
特区民泊約2.5倍約0.5〜3.0倍

東京23区では、旅館業の許可があるか、住宅宿泊事業なら区の条例でどれだけ営業できるか、賃貸借契約が普通借家か定期借家か、オーナー様の承諾が得られているかによって、倍率が大きく変わります。土地・建物を所有している場合は、不動産の価格を別に評価します。詳しくは民泊の売却相場の記事をご覧ください。

区ごとの住宅宿泊事業の上乗せ規制(主な区)

次の表は、各区の住宅宿泊事業の条例による、営業できる期間・区域の主な制限です。2026年11月時点で確認できた情報をもとに整理しています。条例は改正が続いているため、売却・購入の前に必ず各区の保健所でご確認ください。

区主な制限の内容
港区住居専用地域・文教地区の家主不在型は、1月11日正午〜3月20日正午、4月11日正午〜7月10日正午、9月1日正午〜12月20日正午は営業できません(学校の長期休暇期間が中心)
品川区商業地域・近隣商業地域を除く区内全域で、日曜日正午〜土曜日正午は営業できません
目黒区区内全域で、日曜日正午〜金曜日正午は営業できません
世田谷区住居専用地域で、月曜日正午〜土曜日正午は営業できません。住居専用地域での新規開設を原則認めない方向で、条例の改正が検討されています(2026年10月時点)
中野区住居専用地域で、月曜日正午〜金曜日正午は営業できません(家主同居型で区長が認めたものは除く)
杉並区住居専用地域の家主不在型は、月曜日正午〜金曜日正午は営業できません(休日前の正午から休日後の正午までを除く)
豊島区2026年12月16日から、区内全域で営業できる期間が春休み・夏休み・冬休みの年間120日に限られます。住居専用地域・住居地域・準工業地域・文教地区では全期間営業できず、新規開設もできません
北区区独自の営業期間の制限条例は確認できませんでした。届出の前に北区の保健所へご確認ください
荒川区区内全域で、月曜日正午〜土曜日正午は営業できません
足立区住居専用地域で、月曜日正午〜金曜日正午は営業できません
江戸川区2026年7月1日施行の条例で、住居専用地域・住居地域では管理業者が管理する民泊の新規開設が認められなくなりました(既存施設は当面適用外)。家主が管理する場合は、3か月以上前からの居住が必要です

規制が売却・購入に与える影響

住宅宿泊事業で事業者が変わる場合、買い手様は新たに届出を行うのが一般的です。そのため、新規開設を認めない区域では、既存施設であっても買い手様の届出が新規の扱いとなり、引き継げない可能性があります。豊島区・江戸川区・世田谷区のように規制が強まっている区では、売却を検討する前に、区へ事前に確認することが欠かせません。

反対に、旅館業の許可を持つ施設は、営業日数の制限を受けないため、規制が強い区ほど相対的に評価されやすい傾向があります。旅館業は、2023年12月13日施行の改正旅館業法により、事業譲渡の場合も、譲渡人と譲受人が区長の承認を受けたときは営業者の地位を承継できます。

東京23区で民泊を売却する際の確認事項(売り手様向け)

  • 賃貸物件の場合:賃貸借契約の種類(普通借家・定期借家)と残りの期間、転貸・民泊利用の承諾書、名義変更や再契約へのオーナー様・管理会社様の意向
  • 所有物件の場合:不動産と運営事業をまとめて売るか、運営事業だけを譲渡して建物を貸すか。登記・担保、検査済証、用途変更、消防設備の書類
  • 区の条例への対応:営業日の制限、近隣への事前周知、標識の掲示、苦情対応の記録など、区ごとの義務を守れているか
  • 駆けつけ体制:旅館業・住宅宿泊事業とも、区の基準に沿った緊急時の対応体制を、買い手様が引き継げるか
  • 実績データ:過去12〜24か月の月別の売上・費用、稼働率、客室単価。条例で営業できない期間がある場合は、その影響も説明できるようにしておく

当社は宅地建物取引業者(東京都知事(1)第114627号)として、土地・建物を含めた売却にも対応しております。

東京23区で民泊を購入する際の確認事項(買い手様向け)

  • 物件の所在地の用途地域と、区の条例による営業できる期間。平日に営業できない区域では、週末と長期休暇の売上が中心になります
  • 住宅宿泊事業の物件は、買い手様が新たに届出できるかどうか(新規開設を制限する区域でないか)
  • 旅館業の物件は、営業者の地位の承継(区長の承認)を使うか、新たに許可を取り直すか
  • 賃貸物件は契約の名義変更・再契約の見込み、所有物件は建物の状態と今後の修繕費
  • OTAのアカウントやレビュー、清掃・管理の外注先を引き継げるか

公開中の案件は譲渡希望案件の一覧をご覧ください。

区ごとの民泊売却の記事

次の区は、区ごとの記事で詳しく解説しています。

よくあるご質問

平日に営業できない区域の民泊でも売却できますか?

ご相談いただけます。週末や長期休暇の売上実績で評価されるため、価格は営業日数の制限がない物件より低くなりやすい一方、立地や設備によっては関心を持つ買い手様もいらっしゃいます。

規制が強くなる前に売却したほうがよいですか?

施行日や既存施設の扱いは区ごとに異なります。施行後に買い手様が届出できなくなる可能性もあるため、該当する区で営業されている場合は、早めに状況を整理しておくことをおすすめします。

区をまたいで複数の民泊を持っていますが、まとめて売却できますか?

まとめての売却も、一部だけの売却もご相談いただけます。区ごとに許可・届出の扱いが異なるため、施設ごとに確認事項を整理してご提案します。

東京23区の民泊の売却・購入はTabiji Partnersへ

株式会社Tabiji Partnersは、民泊・旅館業の事業譲渡を専門に仲介しております。東京23区の案件を数多く取り扱っており、区ごとの規制を踏まえて、売り手様には価格の目安と進め方を、買い手様には収益・許可・契約の確認に必要な情報をご提供します。許可・条例の最終的な判断は、各区の保健所や行政書士にご確認ください。

出典(2026年11月4日確認)

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