民泊で使える補助金・助成金【2026年度版】持続化補助金・省力化投資補助金など

民泊事業を始める、または運営を強化する際に、補助金や助成金を活用することで、設備投資やデジタル化にかかるコストを大幅に削減できます。
2026年度は、IT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されるなど、制度の名称や内容が変わっています。
しかし、補助金や助成金には申請手続きや条件があるため、事前にしっかりと準備し、適切な制度を活用することが重要です。本記事では、2026年9月30日時点で公式情報を確認できた主な補助金と、申請手順、活用時の注意点を解説します。
民泊事業者が検討できる主な補助金(2026年9月30日時点)
補助金は年度や公募回ごとに名称・要件・締切が変わります。以下は、2026年9月30日時点で各制度の公式情報から確認できた内容です。申請前に必ず最新の公募要領を確認し、判断に迷う場合は商工会・商工会議所や認定経営革新等支援機関にご相談ください。
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)
- 対象:小規模事業者。宿泊業は常時使用する従業員が20人以下
- 補助率:2/3(賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4)
- 補助上限:50万円(インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円の上乗せあり)
- 第20回公募の申請受付:2026年11月5日〜12月15日
- 使いみちの例:チラシやウェブサイトなどの販路開拓(対象となる経費は公募要領で確認が必要です)
参考:小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)、中小企業庁 ミラサポplus(第20回公募要領の公開)
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)
- 令和7年度補正予算事業から「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました
- 通常枠:補助上限350万円。補助額50万円以下の部分は補助率3/4(小規模事業者は4/5)、50万円超〜350万円の部分は2/3
- 対象は事務局に登録されたITツールに限られます。予約・清掃管理や会計などのツールが登録されているかを事前に確認しましょう
参考:中小企業庁「デジタル化・AI導入補助金2026の概要」(2026年4月)
中小企業省力化投資補助金
- カタログ注文型:カタログに登録された製品が対象。補助率1/2、補助上限は従業員数に応じて設定(従業員5名以下で500万円、大幅賃上げの要件を満たす場合は750万円)。随時受付
- 一般型:カタログにない設備・システムが対象。補助率は中小企業1/2・小規模事業者2/3、補助上限は従業員数に応じて750万円〜8,000万円
- セルフチェックイン機器などを検討する場合は、カタログへの登録状況を確認しましょう
参考:中小企業庁 ミラサポplus「令和8年度 中小企業省力化投資補助金[一般型]」(2026年9月18日)
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
- 2026年6月29日に第1回の公募要領が公開され、申請受付は2026年9月30日〜10月30日18時です
- 主な枠:新事業進出(補助上限最大9,000万円)、革新的新製品・サービス(同3,500万円)など。補助率は中小企業1/2(条件により2/3)、小規模事業者2/3
- 3〜5年の事業計画で、付加価値額の年平均成長率4.0%以上、賃上げなどの要件を満たす必要があります
- 旧「事業再構築補助金」は、第13回公募(2025年1月10日〜3月26日)以降の新規公募の案内を公式サイトで確認できませんでした
参考:中小企業庁 ミラサポplus(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募要領)、事業再構築補助金 公式サイト
自治体の宿泊施設向け補助金
都道府県や市区町村が、宿泊施設の改修やインバウンド対応を支援する補助金を実施している場合があります。たとえば長野県の「宿泊施設における滞在環境向上事業補助金」は、県内に宿泊施設を有する宿泊事業者を対象に、補助率1/2以内・1施設あたり250万円までで、2026年6月8日〜9月30日に募集されました(予算上限に達した時点で終了)。住宅宿泊事業(民泊)が対象になるかどうかは制度ごとに異なるため、所管の窓口にご確認ください。
東京都の宿泊施設向け支援(以前ご紹介した「宿泊施設デジタルシフト応援事業」など)も年度ごとに内容が変わるため、東京都・東京観光財団の最新情報をご確認ください。
参考:長野県「宿泊施設における滞在環境向上事業補助金」の募集(2026年5月27日発表)
民泊で補助金を使う前に確認したいこと
- 住宅宿泊事業の届出住宅が、対象となる事業者・経費に当たるか(旅館業の許可を前提とする制度もあります)
- 賃借物件で工事を行う場合の貸主様の承諾
- 補助金で取得した設備には処分の制限期間が設けられることがあり、事業の売却・譲渡の際に交付元の承認が必要となる場合があること
補助金を活用した設備を含む民泊事業の売却・譲渡をお考えの場合は、交付元への確認事項も含めて早めにご相談ください。
補助金や助成金の申請手順

補助金や助成金を活用するためには、いくつかの手順を踏む必要があります。各ステップをしっかりと理解し、準備を進めることが成功の鍵です。
利用したい制度を選ぶ
補助金や助成金を活用するための第一歩は、利用したい制度を選ぶことです。2026年度も、さまざまな支援制度が用意されており、それぞれの制度には特定の目的や条件があります。
例えば、小規模事業者持続化補助金は、経営の安定を図るための支援を目的としており、事業再構築補助金は新たなビジネスモデルへの転換を支援します。
自社の状況やニーズに応じて、どの補助金や助成金が最も適しているかを慎重に検討することが重要です。また、各制度の申請期限や必要書類も異なるため、早めに情報を収集し、計画的に進めることが成功の鍵となります。
申請書類を作成・提出する
補助金や助成金の申請において、書類の作成と提出は非常に重要なステップです。まず、必要な書類を確認し、正確に準備することが求められます。
一般的には、申請書、事業計画書、収支計画書、法人登記簿謄本などが必要です。これらの書類は、申請する補助金や助成金の種類によって異なるため、事前に公式なガイドラインを確認することが大切です。
書類を作成する際は、内容が明確で具体的であることを心掛けましょう。特に事業計画書では、どのように補助金を活用し、事業が成長するのかを具体的に示すことが求められます。
審査・採択を待つ
申請書類を提出した後は、審査と採択のプロセスを待つことになります。この期間は、補助金や助成金の種類によって異なりますが、通常数週間から数ヶ月かかることがあります。審査では、提出した書類の内容が適切であるか、また申請者が条件を満たしているかが確認されます。
この間、申請者は進捗状況を確認することができる場合もありますが、基本的には審査結果を待つしかありません。
採択された場合は、通知が届き、次のステップに進むことができます。逆に不採択となった場合は、その理由を確認し、次回の申請に向けて改善点を見つけることが重要です。
対象の金額を受け取る
補助金や助成金の申請が採択された後は、実際に対象となる金額を受け取る手続きが必要です。この段階では、事前に提出した申請書類に基づいて、支給額が決定されます。
多くの場合、補助金は後払いの形式を取っているため、まずは対象となる事業や設備投資を実施し、その後に必要な書類を提出することが求められます。
受け取る金額は、申請時に提示した内容や実績に基づいて算出されるため、正確な記録を残しておくことが重要です。また、支給を受けるためには、事業の進捗状況や支出の証明書類を提出する必要があるため、これらの準備も怠らないようにしましょう。
補助金や助成金を使う時の注意点

補助金や助成金を活用する際には、いくつかの注意点があります。これから説明する注意点を理解し、正しく補助金や助成金を活用しましょう。
補助金は後払い
補助金や助成金を利用する際の重要なポイントの一つは、これらの資金が「後払い」であるということです。
つまり、事業者はまず自らの資金で必要な支出を行い、その後に補助金の申請を行う必要があります。このため、事前に資金計画を立てておくことが不可欠です。
特に、設備投資やデジタル化にかかる初期費用を自己負担する必要があるため、資金繰りに注意を払うことが求められます。補助金が支給されるまでの期間は、事業者にとって大きな負担となることもあるため、余裕を持った資金計画を立てることが成功に繋がります。
補助金は採択されてから実際に入金されるまでに時間がかかるため、民泊の立ち上げや改修において資金ショートを防ぐには、事前の資金繰り計画が不可欠です。
経営者が陥りがちな資金繰りのワナや、融資をスムーズに受けるためのポイントについては、中小企業の財務支援実績が豊富なF&M Clubの「資金繰り改善ガイド」もぜひご参考ください。
関連:資金繰りを改善すれば不安なし! 経営者が陥るワナから脱却可能な取り組みとは? | 株式会社エフアンドエム
支出の時期に注意する
補助金や助成金を利用する際には、支出の時期に特に注意が必要です。多くの補助金制度では、支出が補助金の申請対象となるためには、申請が採択された後であることが求められます。つまり、申請前に支出を行ってしまうと、その費用が補助金の対象外となる可能性があります。
また、支出のタイミングによっては、補助金の申請が間に合わない場合もあります。特に、年度末や補助金の募集締切が近づく時期には、計画的に支出を行うことが重要です。
事前に必要な資金計画を立て、支出のタイミングを見極めることで、補助金を最大限に活用することができるでしょう。
事務処理を怠ると貰えない可能性が高い
補助金や助成金を受け取るためには、申請後の事務処理が非常に重要です。特に、必要な書類や報告書の提出を怠ると、支給が受けられないリスクが高まります。
例えば、経費の領収書や実績報告書など、求められる書類は多岐にわたります。これらを適切に管理し、期限内に提出することが求められます。
また、事務処理の不備が原因で、審査が遅れたり、最悪の場合、補助金の支給が取り消されることもあります。
条件を満たさないと支給されない
補助金や助成金を受け取るためには、各制度が定める条件を満たすことが不可欠です。例えば、事業の規模や業種、申請時期、必要な書類の提出など、細かい要件が設定されています。
これらの条件をクリアしない場合、申請が却下されることもあるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
また、条件は年度ごとに変更されることがあるため、最新の情報を常にチェックすることが求められます。特に、民泊事業に特化した補助金の場合、地域や事業内容によって異なる条件が設定されることが多いため、注意が必要です。
申請手続きには時間がかかる
補助金や助成金の申請手続きは、思った以上に時間がかかることがあります。特に、必要な書類の準備や申請書の作成には、細かな確認や修正が求められるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
また、各制度によって申請期間が異なるため、早めに情報収集を行い、計画的に進めることが成功の鍵となります。
さらに、審査にかかる時間も考慮し、事業の進行に影響が出ないように注意が必要です。申請手続きは煩雑に感じるかもしれませんが、しっかりと準備を行うことで、スムーズに進めることができるでしょう。
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まとめ
民泊事業者にとって、補助金や助成金は設備投資などの負担を抑える手段の一つです。制度の名称・要件・締切は年度ごとに変わるため、申請前に最新の公募要領を確認しましょう。小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金など、さまざまな制度が用意されており、これらを上手に活用することで、設備投資やデジタル化にかかる負担を軽減できます。
しかし、申請手続きや条件をしっかりと理解し、準備を怠らないことが成功の鍵です。今後の民泊事業の発展に向けて、これらの支援制度を積極的に利用していきましょう。
参考:【2025年】リスキリング補助金の対象講座15選!対象者や資格をチャートで|WebマーケティングスクールWEBMARKS
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